第1章 どうして
岡田は**の唇が離れるとゆっくり彼女の涙を拭っていく。
岡田「ほんまにごめん・・・。」
そう言って、**の唇を奪う。
どちらともなく組み替えて深くなっていく。
もし、今岡田に抱かれたら、もう一生忘れられないかもしれない。そう思ったけど、岡田の唇を受け入れた時点で心は決まっていた。
もういい、私は一生、この人との思い出だけでいい・・・。忘れられない思い出だけで・・・。
ちゅっちゅっ
キスの合間に岡田が**の耳元に唇を充てると
**「はぁっ・・・」
**がほんの少し吐息を漏らす。その隙に岡田は自分の舌を滑り込ませる。
**「んんっ・・・」
懐かしい岡田の舌先が自分の口内で蠢くだけで体中が熱くなる。**は岡田にしがみついてシャツをぎゅっと掴む。
岡田「・・・♪・・・変わってへんな・・・全然。あの頃のままや・・」
**「んっ・・・そんな・・こと、ない・・よ・・・。歳とった・・」
息を切らしながら言うと岡田がふっと笑う。
岡田は軽々と**を抱き上げると、リビングの奥にあるベッドまで運ぶ。
途中でちらっとCDラックの方を見ると、相変わらずV6のCDやDVDばかりが並んでいて、上に飾ってあった猫の形のアクセサリートレイには、岡田が最後に彼女に送ったネックレスが、大切そうに飾られていた。
**をベッドに寝かせ、髪を撫でながら囁く。
岡田「まだ持っててくれたんや・・・俺のこと忘れたって、嘘やってんな・・・こんなんで、嬉しいって思う俺は、サイテーやな・・・。」
そう微笑んで**の上に覆い被さる。