第1章 どうして
忘れたことなんてない。岡田に最後に抱かれてから、一度も男性と関係を持ってない。彼氏だって、出来たことない。
どんな男の人を見ても、どうしても岡田と比べてしまっていた。
**「私のことは・・・関係ない・・・。」
岡田「♪・・・」
**「なに、私に彼氏が居たり、私が准一を忘れてたって言えば、それで気が済むの?だったらそうだよ。准一のことなんてもうなんとも・・」
そこまで言いかけて、言葉が詰まる。言わなきゃ、なんとも思ってないって、言わなきゃ。
**「なん・・・とも・・・」
岡田「♪、もう一回だけ。一回だけで良い。」
**「え・・・?」
岡田「♪を抱かせて・・・」
思いがけない言葉に、錯乱する。なんで・・・。
**「ひど・・いよ・・・・やっと忘れたのに・・・やっと、准一の幸せを祝えるようになったのに!今さっ・・」
そこまで言いかけて岡田に唇を奪われる。
ほんの一瞬だったのに、体はすぐその温もりを思い出し、大量の涙が溢れ出す。
岡田「・・・♪・・・」
岡田は**を抱きしめたまま話す。
岡田「俺、ほんま勝手やって思う。分かっとる。でも、もう止められへんねん。一度だけでいいから。」
涙は止まらないのに、体は心は、岡田を求める。
**「やめてよ・・・准一は一度で済むかもしれないけど、残された私は・・・?やっと忘れたんだよ?准一の事。泣いて・・・毎日泣き続けて、やっと・・・」
涙でぐしゃぐしゃになった顔に、優しく岡田の手が添えられる。
たまらず自分から岡田にキスしていた。