第1章 Dear...
三宅「健くんって・・・」
私は今まで一度も、本人の前で名前で呼んだことはない。
**「呼んで・・・ないですよ・・・?」
三宅「おかしいなぁ、聞こえたんだよね。♪の声が。”健くん寂しい”って(笑)」
**「え!?」
三宅さんが、両腕をベッドについて少し起き上がって笑いかけながら言う。
三宅「ね?呼んだでしょ?」
**「・・・・。・・・呼んだよ・・・いっぱい・・・寂しいって・・・逢いたいって・・・」
今まで我慢してた我儘が溢れ出して止まらない。
三宅「ごめんね・・・いつも寂しくさせて」
そう言ってにっこり微笑む。
ちゅっ
おでこに優しくキスをしてコツンとくっつける。
三宅「♪・・・俺も今日、夜までオフだから」
その言葉にドキっと胸が高鳴る。
**「一緒に・・・いられるの・・・?」
三宅「・・・うん・・・♪が良ければ。」
私が三宅さんの首に両手を回すと、三宅さんは私の上半身を起き上がらせる。
優しく背中に腕が回されてぎゅって思いっきり抱きしめられる。
三宅「・・・俺もずっとこうしたかった・・・」
初めて聞く三宅さんのストレートな甘い言葉にとろけそうになる。