• テキストサイズ

ローオト

第1章 好き


「はぁー、涼しいー」

おれはオトハにタオルを手渡す。

「お、ありがと!…ところで話ってなんだ?」
「そこまで大したことじゃねェが」

座れ、とオトハに催促して向い合せで座る。

「医薬品がそろそろ無くなりそうでな。ここんとこ戦続きでだいぶ消費しちまったからな。買う物のチェックリストを作ってもらいたい」
「あ〜、いつものやつね。了解」

オトハに、常備している薬のチェックリストを手渡す。いつもこれをオトハが無くなりそうな物を赤でチェックをつけて、それを見ながら島で買う、という事をしている。

「えっと…話って、こんだけ?」
「……」

黙って頷いてやると、不思議そうな顔をして部屋を出ようとする。
またあいつが離れて…違う奴のところへ行ってしまう。

「…なんか、最近のキャプテンおかしいな」
「あ?」
「なんもねェ。あんま夜中まで本読んでないで早く寝るようにな。クマがヤベェよ」

じゃあ、と部屋を出ていく。
ふわりとまだ香るあいつの匂いが、少しだけ眠気を誘う。

…やっぱりあいつがいる方がよく眠れるかもしれねェな



/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp