第6章 乗せられて
でもそんな痛みも気にならない程に、波瑠が乱れている。
嬌声が溢れ出ることこそ抑えてられているが、それでもやはりくぐもった声が聞こえる。
「ん、んん、ん...」
そろそろかな。
身体が強張り、脚をピクピクと小刻みに震えさせている。
そのまま指を動かし続けていると、波瑠はその喉元を大きく突き出した。
「んんんっ.....」
最後の嬌声まで奪い取り、ようやく解放する。
胸を大きく揺らし、荒く呼吸する波瑠の目は熱と涙で潤んでいる。
「イケたみたいだね」
指を引き抜き、反対側の手で頭を撫でる。
「けい.....凄い...」
「ドーモ」
黒尾さんに教わったことなんて使わずに波瑠をイカせてあげたかった。
「けい...」
波瑠は首に回した腕で僕の顔を近づけると、キスをした。
「!」
初めて、波瑠から唇にキスをされた。
「気持ち良かった...」
気持ち良さで蕩けた顔を赤く染め、笑う。
そんな顔をされては自分の欲をぶつけないよう堪えるのに必死だ。