第5章 バレーボール解禁
一体何を考えているんだ、と赤葦さんに目を向けるとなぜか申し訳なさそうに手を合わせた。
ごめん、と口が動く。
だから赤葦さんが謝ることはないのに。
「「波瑠とはどこまでいってんの!?」」
「.......」
理解が出来なかった。
何を言ったんだ、この2人は。
なんでそんな目で僕を見る。
そして一瞬の場の静寂を経て、ようやく2人の言葉を理解した。
「はぁっ?」
どんなことを聞いて来たかと思えば、そんなことか...。
「どうなんだよ?
良いだろ、別に教えてくれたって!
ケチケチすんなよ、ツッキー」
バシバシ、と木兎さんの手が背中に入る。
「ちょ、痛いですってば」
「木兎さん、黒尾さん。
月島も困ってますし、やめましょうよ。
波瑠さんだって知られたくないこともあるだろうし...」
赤葦さんが庇ってくれる。
「赤葦クン?
そんないい子ちゃんにならなくて良いんだぞ?
ほんとはお前だって気になってるだろ」
今度は黒尾さんが赤葦さんに絡む。