第3章 マメ
「へいへーい、ツッキー!
今日の夜暇?ねぇ暇?
暇ならバレーしようぜ」
「...暇じゃないです」
「えーっ」
土曜日、日曜日と合宿をして、月曜日の午前中に帰る。
わざわざ3連休のところを選んだそうだ。
「皆仲良さそうで良かった」
今のメンバーでバレーが出来るのはあと少ししかないけど、それでもやっぱり友達って良いなって思える。
離れてても。
「じゃあ私は準備してますね」
選手達がワイワイしているのを、少しだけ羨ましく思いながら手を動かす。
皆で楽しそうにしてるの良いな...。
いくらチームと言っても、男と女で、それも選手とマネージャー。
全く同じ扱いという訳にもいかない。
「波瑠さーん、そんな悲しそうな顔してどうしたんですか??」
ビブスを準備していると、いつの間にか隣に来ていたリエーフくんが顔を覗き込む。
「え?」
悲しそう?
キョトン、と首を傾げる。
顔に出てたのかな...そんなに分かりやすく。