第2章 独占欲。
「波瑠」
「どうしたの?」
「...別に」
私の肩に頭を乗せる蛍。
眠いのかな...?
肩に乗る柔らかい髪を撫でた。
手を払われない辺り、嫌ではないのかな。
「眠いの?」
「...別に」
「そっか。
少しなら寝てても良いよ。
まだ時間あるし、時間になったら起こすから」
「...ん」
少しだけ残っていた身体の力が抜けた。
やっぱり昨日寝不足だったのかな。
数分と経たない内に蛍の頭が少し重くなった。
眠ったみたい。
「ん.....」
しばらく経つと蛍の頭が落ちた。
「わっ、と.....危ない危ない」
ガクンと蛍の身体の重心が前に掛かった。
タイルに落とす訳にもいかず、慌てて受け止め、そのまま膝の上に乗せる。
この衝撃があっても起きないなんて相当疲れてるんだな...。
撫でやすくなった頭を撫でると、いつの間にか私もウトウトして来る。
ダメ...起きてないと。