第2章 独占欲。
「ちょ、柏木本当なのか...?」
そう問いかける菅原だったが、その答えは波瑠の顔を見た瞬間に悟った。
顔を真っ赤にさせ、俯いている。
「だから、不必要にベタベタしないでよね、王様」
「お、おう...」
「ちょっと蛍、気まずくなっちゃったらどうするの?」
「別に、元から隠してる訳じゃないし良いでしょ」
「...恥ずかしい」
更に顔を俯かせ、縮こまる。
隠したところで耳まで赤くなっているのはバレバレだ。
「「ちょ、お前らいつから!?」」
皆放心している中、いつもの2人が声を荒らげた。
「いつからって...そんなの言って僕に得があるんですか?」
「ま、まぁ、とりあえず、朝練の続きを...」
気まずい空気の中、澤村先輩の一言で朝練が再開する。
飛雄は固まってるし、それ以外の1年生は赤くなってるし...。
「ぶ、部活に私情は持ち込まないからいつも通りで良いですよ」
赤い頬を掻きながら皆に伝えた。