第2章 独占欲。
「近過ぎなんだけど」
振り返れば、蛍に腕を引っ張られていた。
「蛍?」
「あ?
んだよ月島、近いって何がだ」
そう問うと、他の皆は心の中で溜め息を吐いた。
「「「(((この鈍感め.....)))」」」
「君も君で隙があり過ぎ。
この前言われたこと、もう覚えてないの?」
と、額にデコピンした。
「痛っ.....」
「お前、なんでそんなに波瑠に構うんだよ。
関係ねぇたろ?」
「関係あるね。
波瑠は僕のだ」
「はぁ?お前のもの?」
「おーい、お前ら?
そろそろ喧嘩終われよ?」
と、菅原先輩が仲裁に入る。
「確かに距離が近かったのは分かる。
影山も柏木も気をつける必要がある。
でも月島も月島だべ?
人をもの扱いしちゃダメ。
そういうのは恋人になってから...」
「波瑠は僕の彼女ですけど」
ぐいっと抱き込んで宣言した。
「「「はぁ??」」」