第7章 初演練 *水無月*
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『…よし!できた』
久々に通した戦闘用の服を着たあたしは、最後に髪型を作っていた。
あたしの正装は、白無垢のような形をしたフード付きのケープを羽織り、中はミニの赤い着物を着る。
髪型は文金高島田に愛嬌毛を垂らした現代風の髪型。
髪型を作り終えたあたしは刀(自分)を携え、みんなのいるであろう庭に向かった
そこには、普通の内番着の人と正装の人とがいた
正装の人は打刀と脇差と短刀の人たちだけだったが、あたしはそんなことあまり気にならなかった
『あれ?行光も出るの?』
「おぅ!ダメ刀だからって舐めんなよ!」
「お姉さん…、ぼ…僕がお姉さんを守りますから…!」
短刀で出陣するのは、行光と五虎ちゃんだった
極みになっている五虎ちゃんは自信なさげにあたしの手を握った
「冴姫姉さん、俺もいるから安心して。」
『鯰君も出陣なんだね。よろしくね!』
「それより姉さんの服可愛いね~♡ねぇ骨喰」
「…俺が出陣した方がいいと思う」
さっきからそればっかり!!と、脇差の鯰君と骨喰が言い争っていると、今度は他の短刀の人達が来た
「姐さん!ごめんな!!俺も姐さんのために戦いたかったのに…」
「冴姫姉ちゃん、演練だからって油断しないでね!絶対だよ!?」
「姉様に何かあれば、敵本丸に復讐に行くから…安心してね」
と、短刀達があたしの周りに集まってくれた
彼らと話をしていると内番着の太刀の皆様があたしのそばに来た