第6章 懐剣の苦難
『…って感じなんですけど~…どう思いますか?お姉様』
「そうだね~」
と、あたしは昼から呑んでいるであろう次郎太刀姉様に相談に来た。この本丸の次郎太刀は他のそれよりも少し女性らしさが強いらしくあたしの相談に乗ってくれる
「ここの男共はね、自分の性に貪欲なのよね。主があんなだからってのもあるけどね。」
『やっぱり主ちゃんのせいですか?』
「せいっていうか…。まぁ…この本丸はいろいろあるのよ」
姉様の大好きな日本酒を一緒に飲みながら話していると、急に姉様の顔色が暗くなった
『いろいろって?』
「…いつかは知るかもしれないけど、今のあんたは知らない方がいいと思うよ。」
『えぇー何それ…』
「ってかさぁ、あんたホントに好きなやついないの?」
『い…いないよ。ってか、ぶっちゃけ恋愛感情とかもイマイチ分からないから…』
「そうね~。あ、例えばそいつといるとドキドキするというか他とは違う感覚がするなぁ~とかは?」
『他とは…』
姉様がそう言うものだから、あたしは少しここの人達の事を思い出してみた。
乱ちゃん・・・を含めた粟田口の人達は、鳴狐さんや一期さんを除くとみんな兄弟のように感じるし・・・
三条の人達は・・・考えるのをやめよう・・・でも今剣ちゃんや岩融さんは優しい
新選組さん達は・・・