第4章 誘惑・・・? *五月*
蜂須賀さんの厚意に甘えて、あたしは虎徹兄弟の部屋に来た
この本丸は、本館と別館とがあって本館の一階が刀剣男士の皆さんの部屋となっている。1部屋に3~5人ずつで部屋割りされていて部屋割りはいろいろだった。粟田口の皆さんは一期さんと鳴狐さんを含め全員で一番の大部屋で、入った各兄弟で同じだったり刀派同士だったり前の主によってだったりいろいろだった
その中の虎徹兄弟のお部屋があり、その部屋に入った
虎徹の部屋は、蜂須賀さんと浦島君あと長曾根さんの3人部屋
蜂須賀さんと長曾根さんはよくケンカしているから主ちゃんは長曾根さんを新選組(沖田組と土方組の4人部屋)に入れようと考えてたけど、浦島君の手前今の状態になっている
部屋に入ると、極端に見て取れる蜂須賀さんと長曾根さんの私物が明らかに離れておいてる。ホントに仲悪いんだな~と改めて実感した
「秋田見ーーっけ!!」
「わぁ!!」
と、部屋の外から声が聞こえた
どこかは分からないけど鯰君が秋田君を見つけたようだ
あたしは、部屋のさらに奥に隠れようと壁側に身を潜めた
蜂須賀さんのものであろう綺麗な掛け軸がかけられており、そこに手を置いた
ガタンッ!!『えっ!?きゃあ!!!』
突然、掛け軸の後ろの壁がなくなりそのまま壁に向かって倒れこんでしまった。バタン!!と倒れると、そのまま畳の上に落ちた
『痛ッたぁ…、なんな…』
「おっ!?こいつは驚いたな、大丈夫か?冴姫」
『えっ?!つ…鶴さん?』
倒れた先で身体を起こすと目の前に鶴さんがいた
それどころかさっきまで虎徹さんの部屋にいたのに、今いるのは伊達組の人たち(燭台切光忠・大倶利伽羅・鶴丸国永・太鼓鐘貞宗)の部屋だった