第4章 誘惑・・・? *五月*
『さて…どこに行こうかな…』
本丸内をうろうろして隠れる場所を探すが、あまりに広いためどこに隠れようか迷ってしまう。
まず来たのは、最近主ちゃんが作ったというトレーニングルーム
そこではすでに筋トレをしている人たちがいた
「おぉ!!桜華切殿!!いかが致した?」
筋トレルームにいたのは、山伏様と蜻蛉切さんと同田貫さんだった。・・・まぁ、納得のいくメンバーだった
『あ、あたしは隠れる場所を探してて…』
「隠れる場所…というと?」
『今かくれんぼの最中なんです。だから…』
「全く、戦うことが俺達の性分なのにお気楽だな」
「カカカ!!まぁよいではないか!!しかし桜華切殿、ここは隠れる場所は少ないと思うぞ。他をあたると良い」
『そうですか…お邪魔してしまいすみませんでした』
御三方に頭を下げて筋トレルームを出る
すると出た瞬間、中から数を数える声が聞こえてきた
・・・なんともお盛んなことで
***
次に入ったのは炊事場、豆のいい香りが心地良かった
「おや?サキちゃん、貞ちゃんたちと遊んでいたんじゃないのかい?」
『今かくれんぼの最中なんです。それで隠れる場所を探そうと思って…』
そうだね…と、お団子を作っている光忠さんが周りをキョロキョロし始めた。すると、先に意見をくれたのは一緒にお団子を作っていた蜂須賀さんだった
「俺の部屋に隠れるといい。今日は浦島も贋作もいないからね。誰かが入ってくることもないだろう」
『いいんですか?じゃあお邪魔させていただきます!!』
蜂須賀さんのご厚意に甘え虎徹の皆さんの部屋に行こうとした
「あっ!!サキちゃん待って!!」
と、光忠さんに呼び取られて振り返るとずんだのかかったお餅を1つあたしの口に入れてくれた
もちもちであったかい触感に舌鼓して
『あひはほうほはいはふ(ありがとうございます)!!』
と、光忠さんにお礼を言って、炊事場を後にした