第3章 大宴会
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『ん~…ふぁぁ~…眠い…』
いつの間にか三日月さんや今剣ちゃんに抱き着かれていたあたしは、三日月さんから離れて大きなあくびをした
「おねえさん、ねむいんですか?」
あたしの正面から抱き着いていた今剣ちゃんがあたしの顔を覗き込んだ。あたしはそんな今剣ちゃんにニコッと笑いかけてポヤポヤしながら答えた
『う~ん…なんか…酔うと眠くなるみた~い…。今すごく眠いの…』
「それは大変だな。どれ、俺が部屋まで連れて行ってやろう」
『んん~…大丈夫れす…。1人で帰れま~す』
と、立ち上がるとまだ歩けるくらいだった。
多少はふわふわしているけど・・・
「えぇー冴姫おねえさん、もっとぼくとおはなししましょうよ~。」
『ん~ごめんね、ここで寝るわけにいかないから…ごめんね。皆さんは、ごゆっくり。』
じゃあ、おやすみなさい…と言い、あたしは大広間から出ようとした。同じタイミングで眠ってしまった小夜ちゃんをおぶって大広間から出るところの左文字様たちに話しかけられた
「おや、冴姫さん。もう休まれるのですか?」
『はい~。眠いんで…』
「…お一人で大丈夫ですか?」
『はい、大丈夫です…。小夜ちゃん風邪ひかないように早く連れて行ってあげてください』
「…すみません、ではおやすみなさい」
『はーい』
大広間から出て1つ目の門で左文字兄弟と別れたあたしは、自分の部屋に向かってフワフワとした足取りで向かった