第3章 大宴会
「国行、邪魔」
「痛たたた!!蛍!!そらあかん!!」
なんと蛍ちゃんが明石さんの耳を引っ張っているのだ
しかも見るからに本気の力で・・・
『わぁ…』
「サキ姉ちゃん気にしないでくれ。国行が悪いんだから」
と、愛染君はあたしの持つグラスのお酒を注ぐ
でも、明石さんはめげずにあたしに近づく
「姫~。蛍がいじめくるんや。助けてや~」
『それは明石さんがしつこいからじゃないんですか?』
「そうそう、冴姫お姉ちゃんも嫌がってるんだからどっか行ってよ」
「自分がここにおったんやさかいどく義理はあらへんやろ?」
と、蛍ちゃんと明石さんの喧嘩がヒートアップし始めついに愛染君が止めに入った。
あたしはそんな光景をハハハ…と苦笑いしながら見ていた
すると、クンッ…と服の裾を引っ張られる感覚がした
見ると、しゃがみこんであたしの顔を覗いている影・・・
真っ赤な大きな目をキラキラさせてあたしを見ていた銀髪の・・・
「今剣ちゃん?」
「シー!」
今剣ちゃんが右手人差し指でシーっとすると、あたしの腕をつかんでニコッと笑った
『えっ?』
「こっちにきてください!」
『えっ!?いやでも…』
と、来派の人達の方を見ても3人共喧嘩に夢中であたしが今剣ちゃんと話していることに気づいていないようだった
「ほらはやく!!」
今剣ちゃんが強引に引くものだからすっかり酔っぱらっているあたしはその力に負けて今剣ちゃんに引かれるがまま席を立った