第3章 大宴会
「いいじゃん、こっち来て!!」
『わっ!?ちょ…蛍ちゃ…』
「ちょっとちょっと蛍丸、勝手にアタシらのお客さんとるんじゃないよ」
「何さ、俺に勝てると思うの?」
ベロベロに酔っぱらっていてもはっきりと蛍ちゃんに物言いあたしの腕を引っ張った。でも、蛍ちゃんの力には敵わずあたしは容易に蛍ちゃんに連れていかれた
***
「こっちだぜサキ姉!」
蛍ちゃんと愛染君に連れてこられたのは、宴会場の一番端。ちょうど壁側で壁に寄りかかれる位置。そこにまさに寄りかかっているダルそうな人が1人
「おっ?ようやく来たなぁ。姫さま」
『だから、姫じゃないですッ!!』
「なんや?ずいぶん口調がかわいらしゅうなってんな」
『ほっといてください。はい、蛍ちゃんに愛染君ジュース飲む?』
明石さんの言葉には一切耳を貸さずに蛍ちゃんと愛染君に話しかける。あたしが嫌がっているのを2人は分かってくれるから素直に分かってくれる
「俺酒がいいな~」
「オレもー!!」
『いや…2人に飲ませるのなんか罪悪感が…』
と、手にしているジュースをゆっくりおいてお酒を2人に差し出す。2人は本当に飲めるんだ・・・。すると、壁側にいた明石さんがあたしのそばに来た
「なんやで姫、蛍と愛染にはずいぶん優しいのに自分だけ冷たないか?」
『それは、明石さんがあたしを姫って呼ぶからです。あと離れてください!!』
そばに来たと思ったらいきなりあたしにくっついてくるものだからあたしは強引に引き離そうとした。
でも明石さんは一応太刀の刀だから力で勝てるわけはなかった
・・・でも、そんなあたしを掬ってくれた救世主がいた