第14章 夏祭り!
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「大丈夫ですか?」
『うっ…は、はい…』
時間移動装置のせいでまた気持ち悪くなっているあたしを、一期さんが優しく開放してくれている
今いる時代はまた現代2018年の8月
主ちゃんが行ってみたいと言っていた地域の花火大会だった
「それじゃ、皆行くよ!!」
凛華は2人ペアなのに結局みんなで行動ということにしちゃってる・・・
まぁ・・・この2人の色男を連れてたら2人で歩けないよな・・・
「桜華切殿、お辛いようでしたら手でもつなぎましょうか?」
「主、足元お気を付けください」
こんなロイヤル級の王子様連れてたら周りの女の子達発狂するって・・・
「あぁ…女の子達の視線が痛い!この視線がいいんだよね~。今の心理をそのまま漫画にしやすいから!!」
と、凛華は職業病みたいなこと言ってるけどあたしは気持ち悪くなっている分しんどかった。すると、一期さんが凛華と石切丸さんから離れてあたしをどこかの屋台に引いていった
『い…一期さん?』
「桜華切殿、これはいかがですか?」
『えっ…あぁ、かき氷』
一期さんが引っ張ってきたのは、かき氷の屋台
でも普通のと少し違っていて・・・
「これは、平安にも似たようなものがあったのですが昔とだいぶと違いますね」
『この時代のかき氷は、こんな風に氷がふわふわになるように削っているんですよ。それでフルーツ…あ、果物とかを飾って氷蜜もいろんな種類があるんです。』
そうなんですか…と興味津々に氷を削る様子を見つめる一期さんに、普段の短刀達と似ているなとやっぱり実感できる
『これ、食べてみましょう』
「…そうですね。これならひんやりするでしょうし」
と、2人がそれぞれ気になるシロップのかき氷を買った