第13章 ハグの日 *葉月*
『やったーー!!』
初めてのあみだくじであたしは見事出陣権を獲得した
戦着に着替えて中庭に行くと、すでに準備ができている他の皆さんがすでに待っていた
「冴姫さん、ありがとうございます。貴女のおかげで出陣の許可が下りました。」
『あたしは何にもしてないよ。でもあたしも物吉君のおかげで出陣できたかもしれないからあたしからもありがとうね』
「お互い幸運が訪れてよかったですね」
2人でニコニコしていると、あたしの手を誰かが握った
それはひやりと冷たかったからそれだけでだれか分かった
『小烏丸様…どうしましたか?』
「娘子、何かあれば我を頼るがいいぞ?この父が身を挺して守ってやるからな」
小烏丸様の方が守る価値があると思うけど・・・なんて思いながらあたしは『ありがとうございます…』と言って、また集合をかけた長谷部を見る
「それでは部隊の確認をするぞ。
隊長は太刀の一期一振
隊員、脇差…にっかり青江と物吉貞宗
懐剣…桜華切冴姫
打刀…同田貫正国
太刀…小烏丸、以上だ。
今回は物吉貞宗が初の出陣だ。無茶をせず危なくなったらすぐに撤退するようにと主からの御達しだ。皆心して向かうように。」
「…では皆さん、行きましょうか」
隊長の一期さんの指示であたしたちはまたあの気持ち悪くなる時間移動装置を使った。相変わらずアレは慣れない・・・