第11章 思い人
「お姉ちゃん見て見て!これきれい!!」
『わぁ、きれいな貝殻だね!』
「姐さん!ほら俺たちで釣った魚だぜ!」
『すごーい!!大きい魚だね!』
みんなが各々海を楽しんでいる中であたしは、自分の肩が痛いことに気がついた。肩口が少し赤らんでいるのが分かったから太刀や打刀の方々が座っている所に向かう
その中にサングラスをかけて寝そべっている歌州君の元へいく
『加州君!肌赤くなっちゃった…』
「え?あぁ、日焼けしちゃってるじゃん。駄目だよちゃんと日焼け止め塗らないと…」
『塗る前に皆に連れてかれちゃって…』
「んー、じゃあこれまず塗って、化粧水。その後にこの日焼け止めね」
「おや?冴姫さん何やら大変そうデスね。よろしければお手伝いしましょうか?」
と、村正さんがあたしの元に来た
すっごいギリギリな水着だな・・・
『加州君に日焼け止めを…』
「おや、では私が塗って差し上げましょう」
と、手に持っている化粧水のボトルを取ろうとした時、ほかの皆さんも食いついたように集まってきた
「新参者がでしゃばるな。ここはこの爺に任せよ」
「いえ、私が…」
「姫の体なら、自分が塗ってやるで?」
と、どこぞのエロ親父だよと思いながらあたしはマシな人に頼むことにした
『宗三さん、お願いします』
「え…僕ですか?」
『お願いします…』
と言いながら、顔は助けてくださいと訴えながら彼に化粧水のボトルを渡す。仕方ありませんね・・・と宗三さんはしぶしぶそれを受け取ってくれた
「あなや…。では冴姫。それを塗ったのならその後は俺と海に入っておくれ」
『あぁ…考えときます』
と、軽く流しながら宗三さんのひんやりした手を感じながら背中に化粧水を塗ってもらう