第1章 鍛刀完成 *卯月*
「…では改めて、私がこの本丸の審神者を務めている凛華です。副業として少女漫画家をしている。」
改めて主様と面と向かって挨拶を交わす
大和君は来たついでにお部屋の掃除をさせられていた
『…お初にお目にかかります。
私、織田信長様が兄…お市の方様より伝わりし懐剣、桜華切冴姫と申します。世の女子は強くあれと教わり現世の世まで伝わってまいりました。
此度、主様のお力により顕現していただき、まこと感謝申し上げます。誠心誠意お仕えいたします故、不束者ではありますがよろしくお願いいたします』
あたしは、三つ指を立て主に頭を下げて挨拶をした
挨拶を聞いていた大和君もおぉ…と声を上げていた
「…うん、よろしくね。…んじゃ早速主命だけど、貴女はあたしのことを主って呼んだらダメ。名前で呼ぶこと」
『えっ…ですが主…』
「あんたは、一応私の友人枠で顕現したわけだから友達として接すること!!
…まぁでも、みんなの建前もあるからね。みんなの前では主で私と1対1の時は名前呼びね。あと敬語も禁止!!」
ビシっとあたしのことを指さして主命だと主張してきた
一応あたしは、主に仕える身・・・主命とあらば
『…分かった。じゃ敬語止めるね凛華。』
「…はぁ~、この感じ懐かしい~。友達っていいわ~」
『ん~、でも主って呼べないのはちょっと…あっ!!《主ちゃん》は?友達っぽい!!』
あっ!!それいい!!と、主様・・・主ちゃんも喜んでくれた
それからあたしと主ちゃんは女子トークに花が咲き、時間も忘れて夕方近くまで語り合ってしまった