第8章 愛情と劣情
『な…何、どうしたの?』
「お姉さんが心配で…すみません」
落ち着いたみんなを見ていると、最初に言ってくれたのは五虎君だった。
乱「お姉ちゃん元気なかったから、一緒にお風呂に入って元気になってもらおうと思ってね」
博多「姉ちゃんが元気なかと俺達も辛か。いつもんこと笑ってほしか」
愛染「サキ姉」
蛍「お姉ちゃん…」
あたしを囲んでみんなが心配そうに見ている
『ごめんねみんな、ありがとう。あたし大丈夫だから』
これ以上みんなに心配かけまいと無理に笑って見せた。何人かは安心してくれたけど、まだ心配している子がいる。
蛍ちゃんだ。
彼はあたしの顔をガシッと両手で掴んだ
そして、何を思ったかあたしにチュッとキスをした。他の短刀達はみんなあぁーーー!!と声を上げた
「お姉ちゃん、僕らはお姉ちゃんが大好きなんだよ?そのままのお姉ちゃんが好き。女だからとかそんなの関係ないからね?」
と、まっすぐな目で言われてしまったらあたしの目からまた涙が出て来た。安心したんだ
みんながみんなじゃない、ここの人達は違うって・・・
『うっ…うぇぇ…ふぇ~ん!』
「…そのままのお姉ちゃんでいて?ね?」
『うん…ッうん、ごめんね…』
短刀達の前で子供みたいに泣いてしまったあたしをみんなギュッと抱きしめてくれた
その手が、お湯のせいかとっても温かかった