第1章 鍛刀完成 *卯月*
『…どうしたの?』
「その着物…」
『これ?あぁ、甚平っていうの。ラクでいろんな色の物があるよ。…よかったら着てみる?いっぱいあるよ?』
「…ほ、ホント!?このお花柄とってもかわいい!!」
『この花柄なら、色もたくさんあるから選びにおいでよ!えっと…』
「乱藤四郎!!」
『乱ちゃん…男の娘…だよね?』
「うん、男♡」
やっぱりかぁ・・・
こりゃ主も女の子求めるわけだよ・・・
「ちょっと…、なんか忘れてない?」
粟田口の子達と和気藹々としていたら、顔面に毬を食らった加州君が起きてきた
すっかり忘れていたと言わんばかりの粟田ちゃん達に加州君はかなりご立腹だった。
「か…加州さ…」
「お前らこのヤローー!!」
と、加州君がすっかり彼らと喧嘩を始めてしまった
すると、大和君があたしに近づいてきてそっと囁いた。
「長くなりそうだから、次に行こ?」
『あ…うん。ほっといていいの?』
「まぁ…いいんじゃない」
クスクスと笑っているけど、きっと大丈夫じゃない気がするけどあたしは大部屋から出た。去り際に乱ちゃんがあたしに手を振ってくれたからあたしもそれを返した
『この本丸は楽しそうだね。』
「まぁね、平和だよ。…んじゃ次は、主のところに行こうか」
『あ…うん!!』
主・・・この本丸を治める審神者様であたしを顕現してくれた人か。どんな人なのか、とても楽しみだった