第1章 出会い。
**「佳菜江ごめーん、今終わったー」
佳菜江「随分頑張ったねー(笑)もうみんな出来上がっちゃってるよ(笑)」
**「私、今日は遠慮しようかな~」
佳菜江「何ばかなこと言ってんのよ!今日来なかったら絶対後悔するから!早く来なって!」
**「うーん・・・分かったぁ」
内心乗り気じゃなかったけど、せっかく誘ってくれたしと思って、急いでタクシーを拾って店に向かった。
飲み会って言うから居酒屋みたいなとこかと思ってたら、ホストクラブ(行ったことないけど)みたいな、シャンデリアとかあるホールみたいなところで、呆気にとられてた。
佳菜江「あー!やっと来た!みなさーん!今日の主役の♪ちゃんでーす!(笑)」
**「ちょちょっと、やめてよ!」
へぇー可愛いじゃん、とか、服のセンスが良いねとか色々声かけられたけど、疲れてるせいかカクテルでだいぶ酔いが回って、テラスに出て風を浴びてた。
坂本「はじめまして。大丈夫?(笑)」
**「えっ、え、あの・・・」
坂本「坂本って言います。よろしく」
そう言って爽やかに微笑んだのは、まさかのあのV6坂本昌行だった。
言葉が出ず口をぱくぱくさせてると、坂本さんが噴き出した。
坂本「(笑)共通の知り合いがいてね、どうせ暇してんだろって誘われたんだ。一人で飲むよりはいいだろって(笑)」
まぁその通りなんだけどね、と続けながら私の隣に立ち、テラスの手すりに手をかけてる。
初めて近くで見る、スーパーアイドルの横顔に、一瞬気を奪われる。