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君と並んで歩く未来

第6章 無法地帯


所変わって此処は極星寮のある一室。そこには恐らく極星寮に在寮しているであろう少年少女たちが集まっていた。そしてその中で一人周りの人間に抗議している少年がいた。そう、彼がこの部屋の主人なのだ
「だーかーら!僕は筆記試験の勉強で忙しいんだッ!宴会ならどこぞの部屋で好きにやればいい!何故いつも僕の部屋でやるんだ君達は!?」
彼の名前は丸井善二。丸メガネが特徴的な少年
「仕方ないじゃ~ん丸井の部屋が一番広いんだもん」
爪をいじりながらそういうのは吉野悠姫。両サイドで結われているお団子の髪が可愛らしい少女。その向かいでは紙コップを咥えながら床に座っている前髪の長い少年。彼の名前は伊武崎峻
「いつ来てもきれいにしてるし~」
「勝手にベットに座るなー!」
そんなやり取りをしている傍らでそれらをぼーっと見ている創馬。その隣には瀬凪がやはり無表情で座っており、さらに瀬凪の隣には田所が沈んだ様子で座っている
「やーしかし寮でも田所と一緒とはなぁ」
「そだね…」
瀬凪はこの会話の中で二人の間で何かあったのかと思った。しかも恐らく創馬が一方的に悪意無くやったことだろうと。一つ、この日何度着いたのかわからない幾度目かの溜息を彼女は吐いた。そこで田所は何かに気づいたのか声を上げる
「!てことは創馬くんと朝比奈さん…入寮腕試しを一回で合格したの!?」
「まあなー何とかなってよかったわー」
「凄いよ…一発クリアした人ほとんどいないはずなのに…」
彼女の感心したような称賛の言葉にまたしても創馬は悪意のない攻撃を仕掛ける
「お前はどーだったんだ?」
その言葉に落ち込んだように返す田所。しかし彼女は後々創馬達があり合わせで作ったもので合格したのを知りさらに落ち込むのであった
そんな風に各々が好きなように過ごしていれば部屋のドアが開き瀬凪にとっては初めて見る人間が入ってきた
「おいおい!僕は寮生全員に声をかけたんだぜ?集まったのはこれだけかい?」
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