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君と並んで歩く未来

第6章 無法地帯


時は入寮腕試しが終わり創馬と瀬凪がそれぞれの部屋に移動した後になる。瀬凪は風呂に入った後なのか首からタオルを下げており、部屋に常備されていた机の上にパソコンを広げていた
「…(本当に私たちはこの学校について何も知らない)」
そう彼女は現在此処遠月学園について調べていた。本来ならここに来る前に調べるものなのかもしれないが、何分彼女は忙しかった。合格通知をもらってから学校の同級生を始め後輩たちから行かないでくれと泣きつかれ、追いかけられ。卒業式では後輩たちからスカーフやらボタンやらが欲しいと追剥にあい、学校が終われば商店街の人たちに行かないでくれと泣きつかれ、ゆきひらに帰るころには毎日毎日疲れ果てて、意識を飛ばすように眠りについていたのだから。そんな日を過ごしているうちにいつしか調べるのを忘れてしまい、気づいたら今日だったのだ
「…遠月十傑…」
調べていく中で彼女は気になるワードを見つけた。それが『遠月十傑』だ。そして彼女は思い出した。そういえば編入試験の時、えりながこの十傑の一員だと言われていなかったか、と
「彼女…本当にすごい人なんですね…」
そう感心していれば隣の部屋から悲鳴が聞こえてきた
「!え…なんで悲鳴…確か隣って…」
そう彼女の隣の部屋は創馬の部屋なのだ。大丈夫かと心配になり、彼女は創馬のもとへと足を進めた

「創馬?どうしたの?凄い悲鳴が聞こえたけど…」
彼の部屋のドアの前で問いかけるとドアが開いた。彼は何故か顔色を悪くしていて
「おう…大丈夫だ。なんか想定外のことが起きただけ…」
といった。それに瀬凪は心配そうに眉を下げるが、創馬はそれに気づき、笑顔を浮かべながら
「本当に大丈夫だって!あっ、そうだ!なんか歓迎会があるらしいぜ!」
「歓迎会…?」

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