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君と並んで歩く未来

第5章 極星のマリア


「アンタ達食材は用意したんだろうね」
その言葉に二人は首をかしげる
「は?食材って何の…」
「決まっているだろう!」
極星名物…腕試しだよ!

入寮腕試しとは一つ、入寮希望者は一食分の料理を作りその味を認められた者のみ入寮が許される。一つ、審査は寮長による。一つ、食材の持ち込みは自由とする。これらから成り立つものらしい
「聞いてねーよ!」
もちろんそんなことを知らない二人は食材等持ってきていない
「じゃあ不戦敗だね!腕を見ずには極星の敷居は跨がせない」
「…?て事は今夜俺たちは…」
「そりゃあ野宿だろう」
その非道な言葉に
「ざけんな!!四月の冷え込みナメんなよ!つか、瀬凪は女子だぞ!外なんかで寝かせられるか!」
その言葉に少々感心したように
「なんだい、意外と紳士的じゃないか。まあ安心しな。さすがに女子を外に放り出すほど非道なことはしないさ」
そういって瀬凪のほうに目を向けると
「アンタは離れの納屋を貸してやるよ。一応布団とかもね。女が体を冷やすもんじゃないからね」
その言葉に彼女は首をかしげて
「あの、その納屋って彼は一緒に使っちゃダメなんですか?」
「ダメに決まってるだろう!女と男が一晩一緒に同じ空間に居るなんて…」
呆れたようにふみ緒がいう。彼女はかなりの天然なので何故ダメなのか理解していない
「?」
いまだに首をかしげる彼女に溜息を零し、ふみ緒は創馬を見る
「諦めな!厨房には使い残りの半端な食材しか残ってないし。今日は日が悪かったと「その余り物は使っても良いってこと?」!」
ふみ緒の言葉をさえぎって創馬が言う。彼は大胆不敵に笑って
「やるよ!腕試し…厨房はどこだ!?」
そして三人は厨房へと足を運んで行った
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