• テキストサイズ

君と並んで歩く未来

第3章 魔王、『玉』を語る


所信表明という名の全校生徒への宣言を終えた二人は舞台裏にいた
「ふー…噛まずに言えたー。てか瀬凪いきなり戻るから何かと思ったぜ」
「うん、やっぱりなんか言ったほうがよかったかなって思ったから」
二人で先程のことを言っていれば自分たちより前から舞台裏にいた見覚えのある人影に気づいた
「おー試験の時の!薙切…だったよな」
気安く話しかけてくる彼に唇をかんだ彼女
「緊張したわーガキの頃から表彰台とか無縁だったし。俺どーだった?変じゃなかった?」
変どころか学園生活が始まる前から約800名近くの敵を作ってしまっていたが彼はそのことに気づかない
「そんなことはどうでもいい!!幸平君、朝比奈さん!なぜ君たちがここに…」
「イヤなぜってお前合格通知が届いたからそりゃ来るだろ…」
合格通知をえりなに見せながら創馬が言う
「あの時はビビったぜー『まずい』とか言うんだもんよ。美味いなら美味いって素直に言えよな!」
あっけらかんに言う彼にえりなh顔を歪めながら
「ちがっ…」
その様子を見ながら瀬凪は自分の予想が正しかったと思っていた。実は瀬凪、合格通知が届いた際にえりなが本当に合格通知を出すのかと疑っていたのである。そのため今のえりなの様子を見て彼女が合格を出したわけではないのだと認識したのである。当のえりなといえば、悔しそうに歯を食いしばっていた。すると声を絞り出すように
「言っておきますが私は認めていないわ君達も君達の料理もね!」
髪を後ろに払いながら彼女は不敵に言い放つ
「…あ?」
「手違いよ手違い!君達は手違いで遠月に来たのよっ!!」
言葉を理解していない様子の創馬に畳みかけるように言葉を紡ぐ
「てっぺんを獲るですって…?笑わせないで!!中等部からの内部進学者たちは皆最先端ガストロノミーの英才教育を受けてきたの!外様の編入生なんて…上を見上げるまでもない。彼らにも勝てやしないわっ…」
/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp