第29章 大切な心
アル「お父さん…お母さん…ごめん。
やっぱり…頼るなんて選択肢はない。
僕は…冒険者だから…自分で、やるって決めたから!」
そう言いながら門の傍でホワイト・ノヴァを発動させ、一瞬でそいつの背後に回ってアイテムをぶつけた。
時間という概念の名の下、停止させた状態のままで。
でも…その瞬間に分かった。
詠唱を開始していたことに、既に起動している魔法円を見て。
アイテムをぶつけた瞬間、魔法円が消えた。
詠唱が途切れた。でも、その先に居る者に魔法の効果が出てしまう。
どうすれば
がぁん!!!!←大盾(パイオニア)が地面に減り込む
ケイト「やっぱり…実体化するほどの魔力を纏ったものには効かないみたいだな」
フィン「それだけじゃないだろう?
自ら意思を持った武器兼防具、パイオニアありきだ。
未来ではどうなのかは知らないけれどね」
アル「!!…え?;何でわざわざ」
フィン&ケイト『死地に行く息子を置いていけるか』きっぱり
アル「!!」
フィン「という総意の一致に基づいてやってきた。
僕も、大分とケイトに毒されてきたようだね」
ケイト「大丈夫。私もフィンに毒されてるよ」
フィン「へえ。それはまたどういう所がだい?」
ケイト「人の反応見て面白がる所」にやり&キラーン!
フィン「はっはっはっ!^^君もいたずら気質だったのかな?」
ケイト「そうかもしれないね。なんかにやにやしちゃうでしょ?」
フィン「違いない。僕も同じだ。
尤も、君の方が素直に反応に出過ぎているわけだけれどね?」にや&片目瞑&肩すくめ
ケイト「むっ!)何を!?;
私が身ごもった報せを聞く直前までのフィンの真似をするぞ!?;あの狼狽えた様子全集特と見よ!!」拳天に掲げ
フィン「させると思っているのかい?僕が」じと目←どこか呆れたような眼
ケイト「ふっ!(にや&ずいっ!)←額をフィンの額へぶつける
止めれるものなら止めてみよ!私が完膚なきまでに勝ってやる!!」
フィン「その前に僕の鉄拳が火を噴くだろうね?」
ケイト「槍の間違いじゃない?」
アル「そのコントいつまで続くの!!!?;って言うかやってる場合!!?;」
バチバチと火花を散らすバカップル両親に、僕は思わず叫んでツッコんだ。
いや、まあ…パイオニアが自分の意思で拘束しているからこそなんだろうけれども;