第97章 神無(しんむ)
フィン「はっ!)そうか…」
分かった…
気がした
リヴェリア「…?
フィン?」
そのやり取りを見て
愕然とする、瞠目する僕へ…
いち早く変化に気付いたリヴェリアが名を呼んだ
が…当時の僕は気付けず、思考を回していた
先程…いや、それよりも前から感じていた疑念
その答えの糸口が見え、それを掴もうとしていた
僕等は…誰かに依存して、依存し合って、生きている
それは繋がりという形を作っている
大事にしてくれる人を大事にしないから消えるんじゃない
歪むんじゃない…
ただ……歪みを、弱さを、罪を…理解せず遠ざけて逃げようとするから
ありのままを受け入れず、成長しようと、戦おうともしないから
成長出来ずに消えて、魂の膜が破れ、それを全体にまでばら撒く結末を呼んだのでは?
つまり……
弱さを認め、歪みを罪と感じ、ありのままを受け入れ
それでもなお励み、成長しようとする心こそが
悪くない病への、免疫なのでは?
だから……僕等は、癌にならなかった——いや……未熟さから逃げずに成長しようと藻掻き足掻く者達だけが、守られた?
両掌を見つめながら震え出す
戦慄するばかりの僕へ…
なに?
なにかあった?
そんな目が自ずと向けられていた
ケイト「わたしのせいだあああああ!
ぜんぶじぶんのせいなんだあああああ!!」滝涙
リヴェリア「少し黙れ!」
がつん!!脳天ゲンコツ
ケイト「いたい…ぐすんっ」
リュー「よしよし」なでなで
フィン「あ…ああ…
大丈夫だ
落ち着いてくれ
ふと気付いたことがあってね?」
『?』首傾げ
皆へ説明することとなった
悪くない病
その更なる根幹、下地となる部分が理解出来た気がして…
それは…罪への理解、歪みを罪と受け入れずに逃げる「弱さ(未熟さ)を認めない心」だと
弱さは罪じゃない
弱さと戦わずに逃げ、心のままに罪を犯し放題に繰り返し続けた愚か者の末路と言える
未熟を未熟と認めず成長を放棄した、だから堕落の一途を辿る
癌と半グロは…その者の弱さからも、自らの弱さからも逃げた
だから成長出来ない
操られるしか無い
植え付けられた病原菌(罪)の持ち主、病原菌を生み出す病原体たる主犯格の癌の思いのままに…
その日…未熟を認め成長することこそが、病原菌に対する免疫の鍵だと記されることとなった
