第29章 大切な心
リヴェリアからの講習を受けた後、大食堂に移動してから晩御飯を食べることになった。
「リヴェリアの鬼!」「あほー!!」とディと交互に叫んだせいで、昼飯抜きにされた;(しくしく)
自業自得だとお父さんから苦笑交じりに溜息を零され、お母さんからは「ドンマイ、今後は気を付けようね」と頭を軽く撫でられた。
けれど…お父さんらしいと言うか、わざわざ大食堂に集まっている皆に紹介しだした。
フィン「皆、聞いてくれ!」
ぱんぱんっ!!←フィンが大きく手拍子をする
『?』←フィンに目が集まる
フィン「食事中に済まない。一応紹介しておこう。
これから世話になる。アル!」
アル「はい!」がたっ!←椅子から立ち上がる
フィン「と、ディだ」
ディ「はい!」がたっ!←アルと同様
フィン「知っている者もいると思うが、未来から時間渡航魔法でやってきた『僕とケイトの子』だ」
『!!?;』『こくこく)似てる』
フィン「仲良くしろとまで言うつもりはない。
けれど、同じ冒険者として敬意を持って接してくれると有難い。
ちなみにこの二人のLv.は5だ。それじゃあ仕切り直そう!」
『おおおおおおっ!^^』
杯を掲げるお父さんと共に皆もまた掲げてて、僕とディも慌てながらも一緒に杯を掲げた。
それからは未来の様子について事細かに聞かれた。
ベートは下らないと言っていたけれど、未来に子供がいることを声高に伝えると「待て、ふざけんな!」と突っかかってきた。
やっぱり面白い(にやり)←反応を見て遊んでいる人
テロップ『ケイトの反応を見て遊んでいるフィンにそっくりだ』
所で、一番気になっていたことを聞いてみることにした。
アル「所で、気になっていたことがあるんだけど聞いてもいい?」
ティオナ「ん?何々?」
アイズ「何でも聞いて!」
アル「僕とディって、どうやって身ごもったの?」
『…………』
何でこの質問をするといつもこうなるんだろう?;(首傾)
騒がしさが嘘みたいに静まり返って、誰も話す人がいなかった。
テロップ『未来でも同じ反応だった』