第28章 子達の来訪

リヴェリア「大木の心と共に諭してみるか。一瞬で治せるだろうに…」
フィン「そのことさえも頭から消し飛ぶぐらいに大切に想っていると言うことなんだろうね…
嬉しいんだが、僕一人のせいでオラリオが崩壊するのは避けたい」

ガレス「クリエイトを使えばどんなものであってもすぐ治せるだろうに」嘆息

フィン「盲目になってしまっていたんだと思うよ？
僕も…ケイトに庇われた時は心底動揺した」

リヴェリア「そうだな…少しずつ学ばせていこう。
時間がどうしても足りないのなら、修業空間で伸ばさせる他無い」

フィン「そうだね…」


リヴェリア「だが…なんだ」

『？』

リヴェリア「ケイトがここまで成長できたことは素直に喜ばしい。
感情も心もなくしていたあれがここまで変われたのは、とても嬉しくすらある」微笑

フィン「本当に」くすり

ガレス「まったくじゃな」

僕らで教えていこうという方針が固まった後、黙ったまま聞いていたロキが言った。


ロキ「お前らアホか？」

『？』

フィン「何が言いたいんだい？ロキ」

ロキ「ケイトに一番足りとらんのは…青春やーーー！！」
『？！！；』

ロキ「楽しい出来事、喧嘩、ぶつかり合い！そっちの方が先やろうが！！
断然最優先すべきことやろうがああああ！！」

フィン「…なるほど。確かに、言えてるね」

リヴェリア「随分と感情が出るようになったし、気を使うのも全体的に減りつつある。
だが…フラッシュバックで戻りかけてしまったというわけか？」

ガレス「だからショック療法にしてもやりすぎじゃと言うたじゃろう？

もう少しは穏便なやり方はなかったのか？」

フィン「済まないがあれは庇う他なかった。
いくら不壊属性の服だからと言って、僕自身が耐えられなかったからね」

ガレス「トラウマになっとるの、お主も」溜息

フィン「！君もかい？」

ガレス「いや…お主とケイトについていっとるんじゃ」

フィン「ああ…そういう意味か」

ロキ「また心潰れかけとるねん。
せやから青春！甘酸っぱい恋、喧嘩、どつき合い、ぶつかり合いや！！」ぐっ！←サムズアップ
フィン「何で後半が殴り合いばかりなのかは置いといて…僕もその意見には賛成だ」


その時、隠れていたのか2人の子供、アルとディが現われて深く頷いた。

時を同じくして、嫌な予感と共に親指に疼きが走った。