第28章 子達の来訪
フィン「そうだね…(嘆息)
もう少し、早く出会えていたらと…強く思うよ」
リヴェリア「しかし、その場合はまた違った出会いになるだろうな。
あの痛みに打ちのめされ、記憶を失っていたからこそ…だからこそ、それでもなお助けに行ったことの重みが増し、神々の評価に値する。
結果として…人と初めて、傷付けることになろうとも戦うことを選んだそれがLv.6の昇格に匹敵するほどのものとなった。
痛みを知るからこそ、それと戦ってでも守り抜きたいと人の為に戦う姿勢を取ること自体が極めて難解となる。
あの痛みがあればこそというものもあるだろう?」
フィン「…そうだね」
ガレス「狂った要因だとして、強ち全てを無ければよいとは言えんか…
極論、それがあったからこそ…か」
フィン「あれだけ狂う様を見せつけられたこちらとしては複雑だね。
心も感情も麻痺したままの方が、本人にとっては楽だっただろうに…」俯&溜め息&腕組
リヴェリア「しかし、それでもなお進んでいかねばならない。
それごと大切な家族だと言って助けに行くような馬鹿だ。
たとえ助ける際に傷付けられようとも決して仕返しなどせず、眼中にもなく必死に助け続けた。
挙げ句の果てには蘇生、修復までしたんだ…最後の最後でLv.5になれたのは、その心意気を組んでこそだろう。
全てが本人にとって悪、いや…不利ではなかったというわけか?
逆にどれ程の仕打ちを受けてもなお守りにいく姿勢、その重みが増した。
つまりはその想いごと糧にしたケイトの勝ちだ。
あのような想いを味会わせたくないという辺り、我々や一般人とは違った考え方を確立している。
まあ…だからこその愚突猛進なのだろうな」
フィン「なるほどね…なら、あの成長の速さも頷ける。
彼女の資質は、まだまだ計り知れないというわけだ」にや
リヴェリア「我々と出会った時点で既に技は完成されていたからな」
ガレス「体は現在進行形で成長中、魔力集中に伴う強化で完成していると言ってもいい…あとは心というわけか」
フィン「そうだね…それも少しずつ完成させていけばいい。まだまだ人生は長いのだから」