第28章 子達の来訪
それらに加え、使い手の魔力を増幅させる作用も有していることも第一等特殊武装として認められた理由なのだそうだ。
死刑の執行方法についてケイトから尋ねられ、止む無く伝えた所…
ケイト「そんなに苦しめることないじゃん!!
一思いにやればいいでしょ!?」
リヴェリア「ああ。それが普通の反応だろう。
だが…死刑囚の奴らは全員、それをお前にした所で何とも思いもしない奴等だ。
長年、お前一人を記憶喪失、精神崩壊に至るまで追い込んでもなお…あいつらは笑っていた。
それをのさばらせておけば、一体どれほどの人が嘆き哀しむと思う?」
ケイト「!!
でも…あの人達は、価値観の違う人への対応を間違っただけだよ。
やり直すことだってできたんじゃ
リヴェリア「そしてお前は、何年された?
大人に謝らされてもなおその時だけで終わりだ。その上で、また何度も続けている。
お前のような被害者を増やすわけにはいかない、というのが総意の一致として出たわけだ」
ケイト「……」
リヴェリア「ケイト、一つ言っておく。
人は必ずしも、お前のような善人ばかりではない。
人を傷付け哀しませ、その様を見て高笑いする者が多い。
お前のように自分のことのように怒る人など、稀にしかいない」
ケイト「ロキ・ファミリアの皆だってそうじゃんか」
リヴェリア「それはロキが選んで入れているからだ。
あのような類の者達がたとえ、ひどいことをやったかもしれないと後になって分かった所で遅い。
お前は何故、そこまで苦しんでいる?
何故、自らは大事にせず、人ばかり気にかけて大事にする?
そうなるに至った大元を忘れるな。
生まれてきた環境は選べない。両親のそれは…子供に変えられるわけでもない。
論点を戻すが、仕返しをされないのが普通だと思う方がどうかしている。
あいつらは非道な行いをした、そして仕返しをされないのが普通だと思い込み何年も続けた。
それも、やりたい放題にだ…
本来なら、普通の人ならば…普通の家族ならば…
共に、そいつらと戦うはずだった。
やり方が間違っていると対抗し、戦い方を身に付けるはずだった。
見ていられぬほど責め立て、説明もなしに貶め続ける…
あの外道がしたことは、はっきり言って死刑の処刑方法よりも圧倒的に上だ。
お前にとっての普通が何であれ…本来ならそんなことは」