第28章 子達の来訪
フィン「やれやれ…帰ってきてからも休む暇なしか(肩すくめ溜息)
じゃあ、いってくるよ」
ラウル「すみません。団長借ります!」ぺこ
ケイト「不束者ですがよろしくお願いします」ぺこ
フィン「ぷっ…くっくっくっ^^」
口元に手を当て、肩を震わせながら彼は楽しそうに笑った。
ラウル「そ、それって嫁入りの時にかける言葉っすよ!?;」
ケイト「いやあ~何となく?」にや
フィン「はっはっはっはっはっはっ!^^
相変わらずお茶目だな」くすくす&ぽんぽん
くすくすと笑みを浮かべるフィンに頭の上で手を上下させて軽く叩かれる中、心地よい振動が自分の中へと流れ込む。
フィン「それじゃあ。くれぐれも体を大切にするようにね?」
ケイト「うん!」
名残惜しそうに私の方を見つめ続けつつ扉へと離れていく彼に頷き、見送った。
が、後ろ髪を引かれるかの如く何度も何度も振り替えって…
扉に辿り着いた最後あたりには、扉から一歩も動かないままで私を真っ直ぐに見つめていた。
ラウル「ほら行くっすよ!」ずるずる
最後にはあんまりにも長いんで引きずられていった。
捨てられた子犬のような寂しそうな目をしていたから、私には何も弁護できなかった。
ケイト「ふふっ^^//」くす←口元に手を当てる
否…嬉しくて止めたくなかったという方が正しいのかもしれない。
ケイト「赤ちゃん…か」なで
お腹を撫でる中、そこはいつもとそんなに変わらない。
変化しているのは体だけ。どうしたものやら…
そう近況では出産までの悩みを感じるものの、遠い未来にあるであろう確かな嬉しさを一人噛み締め、感じ入っていた。