第27章 変化
ケイト「今なら、ここ9階層の魔力は全て吸収できるはずだ。
リヴェリアはその作業に専念して」
リヴェリア「ああ、任せろ」
ケイト「次に強化魔法を第一軍にかける!
龍人化と同じ原理で身体能力を引き上げる魔法、今持ってる身体能力をただ『倍』に引き上がるだけの単純な強化魔法だ。
だからミノタウロスの攻撃では傷付かん!おまけに魔法に対する耐久力まで跳ね上がってるから大丈夫。
大盾と盾を持つ担当はこっちに!両方にも掛けとく。
これは原理が単純=魔力を僅かしか使わないから大丈夫。龍人化もいつでも発動できる程度まで残してリヴェリアに渡す!」
フィン「それはダメだ。念の為にテレポートで逃げる分も込みで残すべきだろう?」
ケイト「ぅっ;」
フィン「君の魔力だけは取っておいてくれ。
もしリヴェリアに渡すとしても、保有魔力や精神力を一時的に倍に高める魔法にして欲しい」
ケイト「わかった。クリエイトで作っておく。
魔力が集まり切った時に魔力と精神力を倍にする魔法をかけて、その後でおまけに「これから撃つ魔法の威力を倍にできる魔法」も撃つ前にかける!」
フィン「それならいい。4倍に跳ね上がる」
ケイト「もし食らうのが私なら防ぎ切る自信ない;
これで傷一つなかったら龍人化でもきついだろうなあ;
リヴェリア、これだけの魔力だ。精神力(マインド)の消費がかなりきついと思う。
ありったけのハイ・マジック・ポーションとマジック・ポーションを飲みながらして」
リヴェリア「ああ。既にやっている」
ケイト「流石!オラリオ最強の魔導士!」←本気で感心してる人
リヴェリア「…お前に言われると今一説得力に欠けるな;」
ケイト「え!?;何で!?;」ガーン!
リヴェリア「ふふっ…お前には負けるという意味だ。
現に今、状況に応じて無詠唱でこれだけの魔法を造り出してかけているではないか?」微笑
ケイト「ぅっ…;
これはもう…魔法とは呼べない何かだから;」ふいっ
気まずそうに目を逸らすケイトに対し、リヴェリアは笑みを浮かべながらその頭を撫でた。