第27章 変化
魔法役はリヴェリア、足止め役は第一軍と決まりかけたその時…
リヴェリアから制止をかけられた。
リヴェリア「待て。魔法の威力だけならレフィーヤの方が上だ」
ケイト「なら魔力の譲渡をすればいい。
レフィーヤはまだリヴェリアのように広範囲魔法を一点のみにはできてない。
レフィーヤがエルフ・リングでレア・ラーヴァテインをサモン・バーストさせたとして、モンスターのいる範囲のみに爆発を限定させたものとでは威力が違う。
それも桁違いに差が出るのは間違いない」
リヴェリア「!」
ケイト「広範囲魔法とは、自身を中心とした周囲に『平等に』凄まじい威力のそれを解き放つ魔法だ。
そのまま撃っただけのもの、立っている地面のみへ一点集中させたもの…
双方の内、一匹のみが相手の場合では一点集中させたものの方がダメージは跳ね上がるだろう?
精霊王の森のガーディアンの連中(動物)は全員、広範囲殲滅魔法を私のいる場所一点へ目掛けて集中的に向けてくる。
広範囲魔法のままでは一か所『以外』にまで威力がばらけてしまう。集中するかしないかでは、その『威力の差』は桁違いだ。
魔導士の人達は全てリヴェリアに魔力を譲渡。
いや、いっそ第一軍に至るまで魔力を全て譲渡させた方がいいかもしれない。
私はテレポートでいつでもホームへ帰還できるし、外にだって出れる。
緊急馬車だけでなくロキ・ファミリアの馬車もあるから逃げきれるだろう。馬車にさえ乗ればこっちのものだ。
念の為に私だけ渡さない。もし万が一のことがあれば皆を飛ばせる。
龍人化でしかダメージが与えられない可能性だってある」
フィン「ああ。随分と熟考してくれてありがとう(ぽんっ)←ケイトの肩へ手を置く
僕もその意見には賛成だ。
ただし、アイズの風が出せなくなるのは…」ちらっ←ケイトを見やる
ケイト「頷)大丈夫だ。それに代わる魔法なら生み出してる」
フィン「策ありか。その辺に関しては任せるよ」
僅か数分で、ミノタウロス戦における作戦の全貌が見えた。
それから僕は改めて皆へ指示を飛ばし、戦いが再開した。