第1章 出会い
ケイト「……ふぅー」しゅっ
そして私は深呼吸して深く息を吐きながら、二振りの短剣を抜いた。
精霊、手出しは禁止ね。真剣勝負なんだから。
そう思うと、僅かながらに頷かれたように感じた。
ベート「ぱっぱと片しちまえよ、んな奴!」
「アイズが強いと見出すほどだ。並大抵の腕ではないだろう。
見てもいない実力を決めてかかるな」溜息&片目瞑
ベート「ちっ。一々うっせんだよババア」
笑いながら椅子に腰かけたまま叫ぶベートを、緑色の髪の人が嗜めていた。
エルフかな?
なんか…皆、見守る気満々だな(汗)
ロキ「んじゃ合図はうちが出すでー?
Readyー!(片腕あげる)
Fight!!」下ろす
だんっ!!がきぃん!!!
フィン「踏み込みは上々だね」
「だがまだ剣筋が荒いの」ドワーフ
「動きは丁寧だね」アマゾネス
一太刀だけでそんなにわかる!?;
アイズ「行くよ?」すっ
ケイト「ぴくっ!)!」さっ
その瞬間、剣筋が5振り同時に襲い掛かってくるように見えた。
ががががきぃん!!
4太刀弾き飛ばした後、最後の1太刀を受け止めた。
『!!』
ティオナ「弾いた!」
「なるほど…受け身か」緑色の髪のエルフ
ティオナ「え?どういうこと?リヴェリア」
リヴェリア「攻撃が繰り出された刹那、それに寄り添う形でアイズの剣先へ合わせて当たった瞬間に弾き飛ばしている」
ティオナ「それって軌道を変えてるってことだよね?」
リヴェリア「ああ。そういうことだ」
「パワーも申し分ないの。ティオネ、お前に真似できるか?」ドワーフ
ティオネ「んー…きついわね、あの速度にするのは」
フィン「ガレスならどう攻める?」
ガレス「ふんっ。その受け身ごと力でぶち破るわ!」
ベート「脳筋らしい発想だな、ジジイ」
ガレス「やかましいわ!黙って見とれ!」
ぎりぎり
アイズ(…よく見えている、この子)
ケイト(やっぱり…この人、とんでもなく強い!)
鍔迫り合いする中、見つめ合っている内に考えていた。
まだ、全力を出していないことを感じ取りながら。