第1章 出会い
ティオナ「で、ベートはどっちが勝つと思う?」
ベート「はっ。比べるまでもねえだろ!
恩恵を受けてる奴とそうでない奴との間には差があんだよ。
ただでさえあいつはまだ入っちゃいねえんだろ?
Lv.1でさえもねえのにLv.6に勝とうなんざ無理に決まってる!」
フィン「…言葉で言うのは簡単だろうけれど、あながちそうでもないみたいだよ?」指差す
ベート「あ?」
がががが!
しゅっ!ぱぁん!がきぃ!
ひゅっ!ばっ!だんっ!!
がきぃん!!
斬り結ぶ様子を見る中…息を呑む人達が増えていった。
ガレス「ほお…よくもまああれほど見事に合わせられるの」
フィン「相手の空気、目線、全身における僅かな機微から次の攻撃を探っているんだよ。
そして弾いている瞬間だけど…ただのスピードだけじゃない」
ティオネ「え?」
フィン「スピードで合わせてから、触れ合った瞬間に力も乗せて押しのけている。
荒く見えるのはその為だろう」
『ほお…』
リヴェリア「なるほど。足りない分を両方を伴った攻撃で補うか」
ティオナ「次の攻撃までのインターバルを伸ばす為、だよね?」
フィン「ああ。それ以外考えられない」
ガレス「それを実現できているのは…余りある才能か?」
ロキ「才能だけで済ませてええもんやないやろ。
あの域に達するまで時間もかかるはずや。
あいつの年齢は15歳やで?形にするまでまだまだかかるはずや」
フィン「ということは、軍人か騎士の家の出かな」
ティオネ「~~~…戦いたくなってきた」メラメラ
ベート「ちっ。
おいアイズ!ぱっぱと終わらせろ!
いつまでも攻めあぐねてんじゃねえ!!」←面白くなさそう
フィン「ダメだよ、ベート。そんな風に煽っちゃ」
リヴェリア「ああ。冷静さを欠くことになる」
ベート「あ?まだあいつの方が押してんだろうが」
フィン「傍目からはそう見えるかもしれない。
でも…目はまだ死んでいない。
相手の動きを全て把握した上で攻めようとしているのなら、逆にアイズの不利になる」
『!!』