第27章 変化
5月2日、16時半
バベルの塔の前に、有力ファミリアとなるロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアが総結集させられていた。
ギルドからの情報によると、相手は強化種のミノタウロスで魔石を好み
Lv.5の冒険者を歯牙にもかけずに容易く屠ったそうで、必死に死に物狂いでギルドまで逃げた。
そしてその逃げた同ファミリアの冒険者達がギルドへ駆け込むや否や緊急事態だと訴えかけ、状況を説明したらしい。
滝のような汗、切迫した表情、それらは嘘を付いているようには見えず、実際にLv.4が次々に屠られていったことから事態を重く見たギルドによって今回の招集に至ったとのことだ。
25日間も戦闘や修業に専念できる事態など、今までにあろうはずもなく…
怪異へ向けての道中、動き方が今まで以上に統率の取れたそれになっていることを猛者から指摘され、直々に称賛を受けた。
それに軽く礼を返し、向かっていくと…そこにいたのは、血に塗れたミノタウロスだった。