第25章 ジャガーノート
アイズ「?」
ケイト「…無駄じゃ、なかったんだなって…思った。
…恩恵、封印してもらおうかな?」
アイズ「!!?」ぎょっ!!
次の瞬間、アイズが動揺したかのように瞠目した。
ケイト「?…(何でそんなに注視してくるんだろ?」首傾
アイズ「……」
何か言おうと口を開け、閉じるを繰り返す最中…ようやく声として聞こえた。
(アイズ視点に切り替わります)
全身の血の気が引いていくのを感じた。
嫌に汗が滲んで、少しずつ…震えが増していった。
その理由は、一つの可能性。
アイズ「…ロキ・ファミリアが、嫌になった?の」おずおず
ケイト「はい!?;」
恩恵を封印する理由、それが意味することは家族(ファミリア)からの脱退。
だから…それを意図してのことかと私は考えた。
ケイト「いやいや、そういうんじゃなくって!;(手を横に振る)
アイズの話を聞いている限り、強者殺しみたいに聞こえたから!!
だからそういった技術なのかの再確認をしたくなっただけ!;」
アイズ「!!本当?」
ケイト「うんうん!!(こくこく!!)
そもそもあれだけありがとうって言ってて抜けるわけないでしょ!?;
まだ恩義返せてる気さえしないし!;」
アイズ「……」
次の瞬間、私の頭の中にはケイトによってもたらされたことが脳裏をよぎった。
緊急馬車、レーダー、通信機、マップ…ケイトのスキル、家族愛による愚突猛進効果…空間収納庫…
……既に十二分に返されている気がするけれど…
寧ろ、こっちがまるで何もしてないように感じるほどに…;(う~ん)←考え込んでいる
ケイト「とりあえず修業を終えてからロキに相談してみよう」
アイズ「捨てないでと泣きつかれる気がする…;」ぼそ
ケイト「?
とりあえず今は修業に集中しよう?
まずは身体を自在に扱いこなすのが基本で、既に身についているはずだ。その目安が光の粒の修業だからさ^^」
アイズ「うん…えっと…よろしく、お願いします」ぺこ
ケイト「敬語使わなくていいよ。
私にとってはアイズ達が先輩だ。寧ろこっちが使わないといけない立場だし;
使わないでくれって言われたから使わないようにしてるだけで…」
アイズ「そこはそのままでいいと思う。
じゃあ…斬撃にするのって、一体?;」
ケイト「まずは鋭くする所から始めよう」