第25章 ジャガーノート
ケイト「音速以上で移動しているものの「周りの空気」は当然ながら音速以上で動くが、それ以外の空気は音速以上の速度(約340m/s)で変化が伝わらない。
その音速以上で動いている空気と普通の空気の間には、当然のことながら「圧縮された薄い層」がある。
この境が到達すると、その部分だけ圧力が大きくなっている為、破壊や爆発音を感じる。
これが「衝撃波」。
ここまではいい?」
アイズ「うん」
ケイト「次にコツとしてだけど、音速で動くのに慣れる。
で、次にそれ以上の境目の力加減を覚えるんだ」
アイズ「?」
ケイト「実際にやってみたらわかると思うけれど…
音速以上の速度で瞬間的にやれば消耗が少なくて済む。
で、それを一瞬のみに押さえて制御し切れて初めてあの技に昇華するんだ」
アイズ「……つまり…音速のそれに慣れる必要がある?」
ケイト「うん。光速なら音速の遥か上だから噛み合えばとんでもない威力になるよ?
風牙爆裂や砕牙一閃みたいな」
アイズ「……」ごくっ
ケイト「でもまずは攻撃の動きだね。
防御しながら攻撃ってのはやっぱり慣れだ。
光の粒の修業(143ページ参照)で最終的に光速に至って避け続けるから、もう既に避けたりいなせてる時点で大分慣れてるかもだけど」
アイズ「……しなり」
ケイト「そうだね。風牙爆裂は剣の腹でやるのがポイント。
押すのと払うのを同時に行ってるイメージ。
砕牙一閃は突くの究極形態。衝撃波まで斬撃とするイメージ」
アイズ「えっと…まずは衝撃波を起こす所から?」
ケイト「そうだね。
一瞬だけでいい。あとは起こしたそれを自在に扱うだけ。
起こすだけでも結構コツがいるから
びゅおおおおん!!!
ケイト「うん…それが衝撃波」
アイズ「あとは自在に扱いこなすだけ」キラン
なんか…ちょっと虚しい;
まあ、身体能力に当時は差があったから…当然と言えば当然なのかな?;
冒険者はステイタスに振り回されてるって良く感じるし;
まだ光の粒の光速ラッシュを受け続ける修業で、その自身の身体に合った扱い方を教えただけなのに…;(しょぼん)