第24章 *衝突
ケイト「…自分なんか、どうだっていいだろ。
どうせ、利用したいだけのくせに…
(違う!それだけじゃないのはわかってる。
治療院で目を覚ましたあの時、わかったはずだ。死ぬほど心配かけたって…無事でよかったって泣いてくれてたじゃんか。
なのに…何でこんな言葉がっ」
フィン「そうだね」
ケイト「!」
フィン「利用したいというのもある。実際、僕『は』十二分に助けられている。
僕にとって君は好きで仕方ない存在だ。君といるだけで楽しいし、より彩が増したように感じるほどだ。
僕の意思で、ここにいて欲しいと望んで縛り付けている。僕の妻としてね」
ケイト「……私も…居たい……
でも、わかんないんだ。また、わかんなくっ;」ぎりっ
フィン「それで?君はどうしたい?
知っていて、それでもなお君は共に居たいと望んだ。
僕の独善的にも近い望み、また小人族の復興という野望も…それもまた利用だ。
それでも、君は望んだ。共に居るという今の状況を。
皆そうだと、私も利用してるようなものだと、愛していると笑って…(俯)←720ページ参照
でも本来、君にはたくさんの選択肢がある。離婚を突きつける。ファミリアから出ていく。
勝手に一人で自己完結して抱え込んで自殺する。
させるわけがない」
ケイト「え?」
フィン「そのどれも、僕がさせるわけないだろう?!」ぎりっ!&睨
ケイト「!!」狼狽&瞠目
フィン「一生離すつもりもない。伴侶として離す気もない。
言ったはずだ。拒絶されようと二度と離さないと!←386ページ参照
それでも構わない。共に居たいと望んだのは僕と君だ!!
何に絶望した?何があって、そうした?!」
ケイト「……いや…」
雨が窓を撃つ音が鳴り響く。雷の轟音が鳴り響く。
その中でもケイトは目を伏せ、俯いていた。