第22章 休み
仕返しをしようとしていた心や苛立ちは、瞬く間に消し飛んだ。
それにしても、僕には《勇猛勇心(ノーブル・ブレイブ)》というスキルによる精神汚染に対する高抵抗で、混乱に陥りにくいはずなんだが……
随分と軽くケイトに振り回されているようにも感じる。
まあ…逆を言うと、それほどに大切な存在なのだとも言い換えられる。
はあ……
さて、ついでに僕の行為でのそれについてばらさないよう口止めしておこう。
ちゃんと気持ちが伝われば黙ってくれるはずだろうし。
そうして伝えた後、それをあっさり了承してくれた。
「話したら困るんだろうし、困らせたくはないから」と理由も添えて。
そういう素直な所は実に希少だと思う。本人は自覚もないようだけれどね…^^(ふふっ)
ケイト「王様(命令された人)だったのがフィン(私)、ティオナ(アイズ)、リヴェリア(ティオナとレフィーヤ)、アイズ(ロキとティオネとフィン)、私(フィンとリヴェリア)…
次で5回目だから、それが終われば膝枕もおしまいだね」
フィン「何で今その話を?;」
ケイト「いや…次の王様からの命令が終われば終わりかって、今気付いたから。
でも、あと十数分は堪能できるから安心して?
ジャガ丸くんのでも時間かかってたし、ドレスへメイクアップのも合わせてそれぐらいだから」
フィン「あ…ああ;
考慮してくれて助かるよ^^;」
ケイト「でも【龍人化】の修業もしたいなあ…
理性が飛ぶなりでも、ちゃんと自分の思ったようにしたい。
周りに迷惑かけないように、ものも壊さないようにさあ;」
フィン「大丈夫だ。ものも人も壊れないようにできていた。
あとは意識が普段通りのまま振るえるように鍛練するだけだ」
ケイト「うん。やっぱり慣れか;」
フィン「そうだね」
ケイト「部分化なんてできればなんて考えるけど」
ロキ「ええから引いてくれー。フィンお姉ちゃん♪」にまにま
フィン「ロキ…悪ふざけもその辺にしてもらえないかな?^^;」
ロキ「えー?ええやろ別に!
うちがそう呼びたいんや~!♪」きゃぴっ
フィン「うん。だとしても『程々』にしてもらえると助かるかな?;」ただただ苦笑←笑顔が引きつっている
くじを引いた後、気付けば次に起こることは何だろうかと思いを馳せ
いつの間にか、心から楽しんでいた――