第22章 休み
フィン「防御も完璧だった。
見たことのない動きでも対応でき、なおかつあのLv.6の本気の速度にもついていけていた。
それも、初見でね。
普通ならば対応できないだろう。
一体…どういう環境で修業していたんだい?」
ケイト「…精霊王の森って知ってる?」
リヴェリア「!あの伝説のか?」
ケイト「うん。
アルルェーチェっていう精霊の森の最奥に、それがあるんだ。
伝説扱いされてて、それも私しか入れなかった;
普通は森にある結界でいつの間にか入り口に戻されるんだって。
毎日精霊王の森にいる番人というか動物?に修業頼んで…私の耐えられるギリギリで常に攻撃してもらってた。
気絶しないギリギリの範囲で」
レフィーヤ「そ、それって…精霊王に立ち入りを認められないと入れないんですよね?;」
ケイト「うん。そうみたいだね」
レフィーヤ「そんなさらっと!?;」
リヴェリア「なるほどな…
人間や動物だけであれほどの高みに辿り着けるわけがないとは思ってはいた。
だが…」
フィン「ああ。その存在は明るみに出してはならない。
だからこそ、その部分だけ隠蔽されていたんだろうね。過去を映す水晶であっても」←27ページ参照
ケイト「うん。
アイズの全力の速度以上に速かったから。
まず挙動が起こった瞬間に集中、次の動きを見極めて脱力と共に最速で合わす、武器に当たった瞬間に力を加えつつ添わして逸らすってのが習慣になってたし。
試し斬りの時も散々付き合ってもらって…死ぬほど大変だったし;パワーがLv.5の時に味わったオッタル並に強烈で、桁違いだったし;
538回ほど死んだし、総計して58739回戦ったけど…勝ったこと一度もなかったし;倒れても続けられたし;」
『……;』
ケイト「あ、そうそう!
あの池にいる毒をかける魚(626ページ参照)!チームプレイしてくるんだよ!;
だから…一対多や一対一に特化しちゃったんだよね…;」
『なるほど』
ケイト「私が精霊と出会ったのも、そこでだったんだよ。
他の精霊も沢山住んでいるし、空気がとても澄んでいるし」
リヴェリア「いつかは行ってみたいものだな」
ケイト「うーん。
本当は話すのも伝えるのもしちゃダメって言われてたんだよね;
そこから許してもらえたら…元気になって、余裕ができた後でもいい?」
『勿論』こっくり