第21章 *初めての…
フィン『もし、逆ならどうする?自殺しようとばかりされたら』
ケイト『止める!身を持って止める!!何度でも聴いて、何度でも付き合って、死ぬ最期の瞬間まで寄り添う!
フィンが苦しんでるのに黙って見てるなんてやだ!性に合わない!!』
迷いなくそう叫ぶ君の真っ直ぐな眼を見て…僕は、尚更に恋い焦がれた。
ああ、僕が惚れたのはこういう人だったと…無性に、欲しくなった。
と同時に、愛しくて仕方ない存在として…僕の本能が、身体がとらえて離さなかった。
街を滅ぼしたいという旨を伝え、その内容を聞いていた皆と通信機越しに話し合ったあの会話の後で…←687~694ページ参照
僕自身もはらわたが煮えくり返っている想いから、そう意見を零して荒れる団員達に対して否定し切れずにいた。
それでもなお、ケイトが嫌がるという意見から渋々といった感じだった。
了解はしたが、了承はしていない。
理解はできても、自分達にはできない。と、受け入れ難くも感じていた。
正直、そこ(危険性)まで加味していなかった。
それほどに怒りが勝っていて、頭に血がのぼっていて、ケイトに指摘されるまで気付かなかったほどだ。
でも…逆に言うと、『それほど想える相手に巡り会えた』ということでもある。
それが…どこか、嬉しくもあった。
10歳から今に至るまで、両親以外では初めての相手だったから…余計に――
フィン「ケイト…脱がすよ?//」ドキドキ
ケイト「ん…//」こく
仰向けに寝かせたケイトに、僕は純白のバスローブに手を触れた。
少しずつ脱がしていく中、下着が目に入る。
露わになっていく肢体に、僕は喉を鳴らした。
ケイト「その…フィン、も//」おず&すっ
そう言いながら、恥ずかしそうに目を逸らして真っ赤になりながらも
バスローブを負けじと脱がそうとする姿に思わず笑い、呟いた。
フィン「本当に…可愛いな///」ぼそり
ケイト「?///」首傾&きょとん
その言葉はケイトの耳には届かず、僕の頭にだけ響いた。
時刻にして2時50分…
ようやく僕達は、一線を超える――