第20章 龍人化
ケイト「『誰でも失う。会いたい人に会えない。
それは、どれだけ生まれ変わろうと変わらない真理だ。
あの日々も、喜びも、哀しみも…決して、戻りはしない。
どれだけ生まれ変わろうと、その個はその時代の生きた証でしかない。
他の時代ではまた異なる。全てが同じものなど、決してありはしない。
皆、そうだ!!!
だから生きてんだろ!!だから大切にするんだろ!!!だから想うんだろうが!!!!(涙)
何度も失って何度も狂って、何度も泣いて!!
それでも生きて!!!命を繋いで!!!受け継いでいくんだろうが!!!!
皆そうして生きてきてんだ!!!!!そうして『一人』という命になってんだ!!!!
私一人程度の悲しみや苦しみをぶつけて、満足しろって?
不幸だったり幸せだったり、それでも今!生きている人もいんのに、それを踏みにじって死ねってか!?
はっ…ほざけ』
そんなことして、どの面下げて会うってんだあああああ!!!」
頭の中でケイトの声が響く。
その直後、くぐもった声が再び響いた。
かっ!!
ごおおおっ!!
「ま、待て。金も
ケイト「『いるかんなもん!!!
そんなことしでかしといて、合わす面なんてあってたまるかああああ!!!!
何より…』あの世で、笑って、会えるかあああああああ!!!!!」
荘厳とも言える純白の魔力の解放と共に左拳に集まるそれに、僕は呟いた。
フィン「くれぐれも、殺さないでくれよ…;」苦笑&汗
アイズ「大丈夫…ケイトは、誰も殺さない」
フィン「はははっ…^^;
本来なら…それは僕の役目なんだけどね」ぼそ
どごぉっ!!!!
凄まじい爆風と共に、それは神へ叩き付けられ四散した。
「殺さない…か……随分と…甘い…な……始祖…神」かくっ
気絶する神を尻目に、再び縛った。
もう一人の神は既に引き寄せられた時点で気絶させられており、縛られてもいた。
その次の瞬間、例の『鍵』をその手に取り出し、ダイダロスの末裔を魔力を通じて引き寄せたようで
二人の男が現れ、ケイトに一蹴されて再び魔力で縛られた。
気絶させた者達に共通することはただ一つ、誰一人として怪我を負った者がいないということだ。