第20章 龍人化
ケイト「ふーぅーふぅーっ!!!」
フィン「さて…期せずして」
ケイト「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」
フィン「チェックメイトだ」にや
外見が大きく変化した。
白く細長い龍がケイトの周囲を戯れるかのように脈打って動くドラゴン・ソウルとは違い
その状態は…5cmの厚みで全身を覆って実体となった『魔力』が、顔を龍の外見とし、両手と両足の指先を爪のように鋭くし、鎧のように覆い尽くしていた。
ロキ『おおー…龍の力や。
ドラゴン・ソウルは外から内に外殻の限界を超えてもなお取り込み続けて爆発させることで、「一時的」に『龍の力』として目覚めさせて引き起こしとった。
でも足りない分を魔操作で外からと内から、両方から『共振』を起こすことで魔力の働きを増幅させおった。
互いを強め合い、無尽蔵の力と化す。
あれがケイトの持つ『龍の力』の真の姿っちゅうことか。
アンリミテッド…そのものやな』
その瞬間、瞬く間に本能に従っているかのように全てを蹂躙し尽くした。
八方から襲い来るそれらを一瞬で左回し蹴りで蹴散らし、周囲の魔力を固めつつ引き寄せるよう操作して左手で石畳へ叩き付けて気絶させていった。
最初に襲い掛かってきた8人を魔力の塊で縛る最中、僕等の方をじっと見た。
ベート「おい…あれは敵味方の判別はついているのか?;」たじっ
フィン「ンー…どっちだろうね。まあ攻撃してくることはないと信じたいけれど」
リヴェリア「洒落にもならないことを言うな」
アイズ「大丈夫」
『……え?』
アイズ「ケイトだから…どんなになっても、ケイトは…きっと傷付けたがらない」
フィン「…ふふっ^^そうだね」くす
ひゅんっ!!
次の瞬間、潜んでいた闇派閥が背後から襲い掛かるのを感じた。
それと同時にケイトは
だんっ!!
ガレス「う~む…見えん」
どごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごご
無数に襲い掛かる暗殺者もろとも倒し、気絶させると同時に縛って山へ投げ飛ばし
ティオナ「え?こんなにいたの?」
気付けば数多の闇派閥の残党となる冒険者や暗殺者達が山のようになり、最後にその上に乗って高らかに吠えた。