第20章 龍人化
リヴェリア「エリクサーだ。飲めるか?」
ケイト「ぜえっ…はあっ……」
息が荒れる。腕が熱い。痛い。猛烈な痛みが襲ってきていた。
リヴェリア「…流し込むぞ」ぐいっ!
ケイト「う……」ごくっ
口の中に流れ込んでくる液体に、私は飲み込む外なかった。
そして気付けば、折れていたはずの右腕が…精霊寵愛も合わさってか瞬く間に治っていた。
治った後で目を開くと、見渡す限り屋根の上に黒一色の衣服に身を包んだ暗殺者達が山のようにいた。
ケイト「!…何、この人数?」
ティオナ「最終決戦だね!」
ティオネ「馬鹿なこと言ってる場合じゃないでしょう!?」
アイズ「…多い」
ドラゴン・ソウルを発動しようにも、結局はできなかった。
かっ!(魔法円展開)
ケイト「ドラゴン・ソウル!」
しゅっ
白い光程度には集まった。が、瞬時に霧散した。
ケイト「ドラゴン・ソウル!ドラゴン・ソウル!ドラゴン・ソウル!
ドラゴン・ソウール!!!!」
何度も何度も発動しようとした。
しかし、その度に何度でも霧散して発動できない状況ばかりが眼前に迫るばかりだった。
ケイト「くっそぉっ!!
何で、どうしてこんな時に出てくれないんだよ!!?」
フィン「無駄な消耗はやめろ」
ケイト「こうなったら、一か八か…自分を喰らわせるしかない!」ぎり!
ごんっ!!!!
ケイト「はへえええええ;」ぐらっ
考えを叫んだ次の瞬間、何かを脳天に叩き込まれてぐらついた。
それから確認しようとすると、すぐ傍にはフィンがいた。
手に持つ槍の柄先で殴ったのだと、フィンが視界に入ると同時に理解した。