第3章 家族として
『う~ん』
リヴェリア「ただでさえ魔力量が多いというのに
その上さらに周囲に存在する魔力から使役できるということは、魔力そのものが無尽蔵だと言い表わすのと同義だ。
だというのに、その上さらに《体精癒》という発展アビリティまで発現した。
『精神力』も『体力』もまた、使った側から回復していく上に疲れも瞬く間に消えていくという規格外のな。
あれほどの魔力を操作するのに必要な体力、もとい精神力は想像を絶するものだ。
しつこくずっと使い続けたからこそ、3日間休まず尽きてもなお無理やり《不屈》で意識を保持し続け、回復する側から使い続けた。
実質…『奇跡の光』と表現される魔法、それがクリエイトだと言われている」
フィン「街に散在する魔力、体内にある魔力、その全てを捧げてあれほどのことを行い、実現させたんだ。
『英雄』と語られるのも無理はない。神を思わせる現象だったからね」
ガレス「だからこそ余計に目を付けられる。
僅か3日半でLv.1からLv.5へのランクアップ。目に付くのも無理はない」
ロキ「あのなあ…さっきから考えてたんやけど、どうも【経験値】自体は半減しとるようには思えんで」
フィン「?どういうことだい?ロキ」
ロキ「もやもやしとってさっきから考えとったんや。
レベルアップするには、自分の限界を突破するような『特別な経験』を積む必要がある。
ただモンスターを倒して経験値を積むだけじゃレベルアップ(ランクアップ)できず、やがて頭打ちになるんは知ってるやろ?」
フィン「ああ。知ってる」
ロキ「はっきり言うとな、他と同じ評価でランクアップしとるんや。
モンスターを一気に一太刀で倒した後、階層主を一騎打ちで一日で倒した。
Lv.2《狩人》発現
3匹の中で一番強い階層主と二日間戦い続けた内、「限界を超えて刀身のみにホワイト・ノヴァを発現」させて倒した。
Lv.3《不屈》発現
最後の階層主で、うちらが見たようにたった一人で傷付きながらも、全力を振り絞って勝ち果せた。
Lv.4《魔導剣士》発現
最後の最後で、回復した矢先に全魔力と全精神力と引き換えに復元という現象を起こし、蘇生まで実現させた。
Lv.5《体精癒》発現
さてと、ここまでで疑問はないか?
もし他の人が同じことをしたとして、ケイトと同じようにランクアップすると思うか?」